こんにちは、けーけー(@comocci)です。今日はサイトのテーマからは少し外れますが、Amazonプライムで無料体験できる作品から、僕の個人的に好きな映画をレビューしたいと思います。
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※2018年10月7日現在
白昼ム〜ビ〜その①:黒澤明「夢」
大御所すぎて普通に受け入れてるけど、黒澤明というタイヘンなヘンタイ
「こんな夢を見た・・・」で始まる8本の短編集。
実際に黒澤が見た夢を映画にしたのではないかと思われる、いわば夢日記のような作品。
「見ると怖い思いをするから、外には出るな」と母親に言い渡されていたのに、森の奥で「狐の嫁入り」を目撃してしまった少年。その短い1日を、子供の純真さ、自然への畏怖、そして母親の記憶という3つの色のペンで鮮やかに描いた『日照り雨』。
軍隊から生き残って帰ってきた兵隊が、ふと迷い込んだ暗いトンネルの向こうで、亡くなった部下の亡霊達と対話するという、書いてるだけでトラウマ必須。だけど奇妙な温かみ。まるで「おばあちゃんが聞かせてくれた怖い話」みたいな手触りの『トンネル』。
8本の短編どれも、まさにタイトル通り「寝ながら見る夢」をそのまま描写したような世界観。
黒澤明って、日本映画を代表する大御所だから、なんとなく「ちゃんとした映画」みたいな先入観を持ってる人も多そう。
しかし、これを観れば「わ、こんなタイヘンなヘンタイ(良い意味で)が大御所として認められてるなんて、日本しななくてヨシ!」と妙な勇気をもらえるはず。
最後の短編『水車のある村』に出てくる風景が美し過ぎて、僕の人生において最初で最後であろうロケ地巡りをしたことがあります。
ちなみにそのロケ地とは、長野にある「大王ワサビ農場」という場所。ワサビソフトクリームが美味しかった。
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夢日記を作品にしているといえば、つげ義春のマンガもオススメ
ねじ式―つげ義春作品集
白昼ム〜ビ〜その②:テリー・ギリアム「未来世紀ブラジル」
ギリアムは絶対「有益なツィート」とかしなさそう
寝ながら見る夢以上に、夢を見せてくる、でおなじみのテリー・ギリアム監督の代表作。この名作がAmazonプライムで観られる日が来るなんて!
超管理社会になってしまった近未来。データのバグがきっかけで起こるチグハグな出来事を、暴発するイマジネーションと大胆な構図、珍妙トリックで脳みそに直結でぶち込んでくるギリアム監督。
一言でいうと「何回も観たのに永遠に思い出せない映画」。だから何回観ても面白いんですよねー。
あと、他人に言葉でストーリーを説明することが難しすぎる(笑)、っていうのもこの映画の特徴です。
ロバート・デ・ニーロ演じるタトルさんというイケてるアウトローが、風で飛んで来た大量の紙クズにいつのまにか身体を覆われてしまう、というシーンが個人的に大好き。
主人公のラウリーが急いで紙くずの束を取り除くんだけれど、もう中には誰も居なかった・・・っていう描写が凄すぎる。
ギリアム監督のキレッキレの演出力が炸裂してて、人間ってイマジネーション次第で何とでもなるよなーって素直に感動しちゃう。あ、映画のストーリー自体は感動とは程遠い残酷な物語ですけど(笑)
白昼ム〜ビ〜その③:マーティン・スコセッシ「シャッターアイランド」
ディカプリオじゃない、ミシェル・ウイリアムズなんだ
この映画は前2作と比べて、よりストレートにサスペンスの要素があるので入り込みやすい作品です。
ある目的で、離島の刑務所に潜入した刑事。でも実はその刑事自身が、家族を手にかけて精神を病んでしまった犯罪者であり、島に送り込まれる立場だった、というオチ。
で終わるかと思いきや、でもまてよ、島の人間は本当の事を言っているのだろうか・・・
っていう謎かけに満ちたドラマ。伏線がいっぱいあって、最後にイヤ〜な感じの余韻を残すサスペンスって流行ったじゃないですか?あのタイプです。
脚本の起伏がしっかりあるので、夜に見る夢にありがちな”カオス感”は少ない。けれど、記憶がフラッシュバックするシーンの挿入タイミングが絶妙で、悪夢から覚めた直後を再現したかのような、後味の悪さがすごい。
ま、本当は精神が病んでしまった奥さん役のミシェル・ウイリアムズが素敵で、僕の夢に出て来てくれないかなーって思って選んだだけなんですけどね。
この作品もそうですが、ミシェル・ウイリアムズ×不幸な奥さん役とくれば、もうそれだけで充分でしょう。
以上、眠らずとも夢を見ることを可能にしてしまう、マカ不思議な映画たち。
題して「白昼ム〜ビ〜」厳選3本をご紹介しました。
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※2018年10月7日現在
現場からは、以上です!
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